動物や自然に関する絵を描いています。 動物たちを間近で見てきた経験から、それぞれの動物の特徴や動きをとらえた絵や、それらに関した文章も書きます。   身近な自然を題材にしたブログもぜひご覧ください♪

アフリカ旅行で考えさせられたこと

旅行に行くと自分がいつも生活している所とは違うものに出会ったり、聞いたりします。そこで感心することもあるのですが、考えさせられることも…
2023年9月に行った南アフリカ旅行の後、現地で気になったことや説明を受けたことなどをさらに調べてみると、様々な問題に繋がりとても考えさせられました。

いくつかあるのですがここで紹介させてください。
1.広大な作物畑、農園などが拡大しており、動物の生息地の減少や分断が起きている
2.地元の人たちと野生動物との距離(野生動物による家畜被害。それにより野生動物を殺すなど)
3.観光客と野生動物との距離
4.雇用問題(南アの失業率は約30%で世界一)
5.野生動物の密猟(理由は様々)
6.金儲けのために動物を利用
などなど、まだあるのですがこの中から6の金儲けのために動物を利用についてお話させてください。

南アフリカはケニアやタンザニアに行った時と雰囲気が違い、観光客をワクワクさせるしかけがいっぱいありました。
宿泊施設の豪華さ、サービス、お土産売り場の商品の豊富さ、食事の豊富さ豪華さ…
野生動物を見に行っているのでもちろんそこが一番の感動だったのですが、その他も全ていいこと尽くしだったイメージです。

観光客が増えるとお金も入り、現地の人の雇用も生まれ、野生動物を守るための費用にもなるため、大切なことだと思います。

しかし、どこの国でもお金持ちになりたい人はいっぱいいます。
野生動物や、彼らの生息域を減らしてでも儲かるのなら商売にする人がいます。むしろ、野生動物を金儲けのアイテムにしている人もいます。

例えば…
保護施設という名でいろいろな動物を見せる、触ることができる、ミルクを与えることができるなど、人を呼べるようなことをして、そのために繁殖をさせ動物のアカチャンを利用するなど本来の機能とズレているようなことをするとか。
※もちろんきちんと役割を果たしている施設はあります。利用する側がそれを見極めることが大切です。

実際、私が30年ほど前に行ったケニアにある「動物孤児院」という施設。当時のアルバムを見るとアルビノのヒヒやトラが写っていました。
もちろんアフリカにトラはいません。

そして、今その施設を検索したところ、哺乳瓶でライオンやキリンに哺乳する画像がトップに出てきたり、口コミでは「いろいろな動物に触れて楽しい」的なコメントがあったりと、うーん.…と思うようなことが多々ありました。
その施設に行った時私はまだ二十歳そこそこ。動物を触ったりミルクを与えたりということはありませんでしたが何の違和感もなく見学していました。

その施設のことではありませんが、そのようなところでライオンを繁殖させてアカチャンを売りにしているところもあるようです。
ライオンのアカチャン目当てに人がいっぱい来てお金が入るのなら、常にライオンのアカチャンがいるほうが儲かります。
でもアカチャンは大きくなります。
そこで、少し大きくなったら「ライオンと一緒にお散歩ができる」というメニューも作ってそれでお金を取ります。
もっと大きくなったら扱えなくなるので、ハンティングを楽しみ、撃ち取った動物のはく製や毛皮、角や牙などを勲章のように飾るいわゆる「トロフィーハンティング」ができる施設に売ったり、〇〇に効くという名目で骨を売ったりと、いろいろな商売をします。(以前のブログでお話したBIG5の回もご覧ください)
トロフィーハンティングで検索すると、仕留めた動物とにこやかに記念撮影している画像がいっぱい出てきます。

動物を使って金儲けする例は世界中にいろいろあります。
ですが、自分がしていることがそれに繋がっていると理解していないことがあると思うのです。

直接動物が関わっていればまだわかりやすいのですが、私たちが普通に食べている物、使っている物によっては野生動物の環境を悪化させるような原料を使っていることもあります。また、環境に配慮した物を使って作っている人がいるのに、環境を悪化させ大量生産ができるものを使って安く売っている所があると、きっと同じものなら安い方を買ってしまうでしょう。
間接的に環境破壊に携わっていることもあるのです。

ヒトが誕生してしばらくは、自分たちで必要なものは必要な分だけ確保したり、時には分け合ったりしながら生活していました。しかし「お金」というものが現れてからはお金があれば狩りをしなくても肉が手に入るどころか、生活が豊かになる便利な物が手に入るようになりました。そして、お金はあればあるほど裕福になるためお金がいっぱい欲しくなります。そのためなら動物を、生き物を、植物を、自然環境を、いろいろなものをお金のために利用するようになり…
なんてことを考えると、「お金」というものがいろいろなものを破壊していると思えてなりません(とはいえ、狩猟や農耕をしていた時代には戻れませんが)。

現在、地球ではいろいろな問題が起きていてこれからどうなるのか不安です。では自分はどうすればいいのかと考えても世界を動かすようなことは私にはできません。
それぞれができる小さなことを多くの人ががやれば…なんてことよく聞きますが、もうそれだけではなかなか修復できないのでは…。大きな企業、自治体、国…そんな大きな単位でやるべきことをやらないと間に合わないと思っています。

楽しいの裏側を調べていろいろと考えさせられた旅でした。
旅は終わっても、私の中で考えることは続きます。

繰り返しますが、現代では様々な情報が流れています。間違ったものもあります。
それを見極めることが大切で、正しい情報や自分で実際に確かめたものに対してどう考えるか、常に自分に問いかけていこうと思います。

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