野生のコハクチョウとオオハクチョウを見たことがあります。
特にオオハクチョウは1ヶ月間観察する機会があり、とても良い経験になりましたのでそのお話を。
まず、コハクチョウとオオハクチョウの違いですが、名前の通り大きさが違うのですがすごい差があるわけではなく、横に並んで見られることばかりではありませんので、単体で見分ける方法を知っていると便利です。
違いはいくつかあるのですが、見分けやすいポイントは嘴の色です。
並べてみるとよくわかると思います。
オオハクチョウの方が黄色の部分が多いです(コハクチョウの方が黒い部分が多いとも…)。
あと、嘴の形もオオハクチョウの方がスッとしています。コハクチョウは厚みがあって短いイメージです。
私がコハクチョウを見たのは、冬の田んぼの真ん中でした。
多くのコハクチョウがいました。
近くには湖があり、暗くなる前には水場に移動し、また次の日の朝になると落穂などを採食するためにこのようなところに移動します。
そして、1ヶ月間観察したオオハクチョウは2羽だけで、川にいました。
私が見たオオハクチョウはコハクチョウと違い、終日水場で過ごしていました。
川の水草や藻などを食べていたようです。羽づくろいや休息は浅瀬で見られました。
夜もずっとこの川にいるのか気になって、確認に行きました。
日没前から暗くなるまで、そして次の日の日の出前に何度か行って確認をしました。
場所はいつも同じではありませんでしたが、条件は同じで川の中にある浅瀬にいました。できるだけ河岸でないところを選んでいるようでした。
朝は日の出前から明るくなりますが、日が出るまではその場にいることが多くいわゆる「日の出時間」にけっこう忠実に移動が開始されました。観察できた1ヶ月間にいた川の範囲は6~8㎞でした。その間の移動は後半は泳いで移動していましたが、前半は飛んで移動していたのを数回見ました。
あの大きな体で大空を飛ぶ姿を見た時は本当に感動しました。
ピントは合っていませんが、たまたま飛んでいた飛行機と一緒に撮影できたのでオマケです(^_^;)
常に2羽は近くにおり、2羽のうちどちらかが移動し始めるともう1羽がついていく感じでした。時々、1羽が移動し始めたのにもう1羽はまだ移動したくないのかそこに留まっていると、移動し始めた方は止まってはもう1羽に近づき、また離れを繰り返していました。
飛んでの移動のときは、1羽が飛ぶともう1羽は鳴いていました。そして、その1羽が飛び立つまで飛んでいる方はその上空を旋回しながら待っていました。
ある日姿が見えなくなりました。その日から数日、今までいた範囲以上をかなり探しましたが見当たらず、遠くに飛んで行ってしまったのだと認めました。毎日観察に行くのが楽しみだったので、寂しく思うと同時に、元気に北に渡っていってほしいと願いました。