川の近くに生えている茅(ススキやチガヤ、ヨシなど)に丸まっている葉が見つかることがあります。
よく見るととてもきれいにできていますねー
小さい頃にこれを引っ張って中を見た記憶があるのですが、実はそんなに中身を覚えていないのです…
その頃の記憶ってそんなものなのでしょうか。クモが入っていることは覚えていますが、それ以外に何も思い出せません。引っ張って壊すことが目的だったのでしょう。
今回はそれが何だったか調べました。もちろん壊さずに。
フクログモ科コマチグモ属に属するコマチグモの仲間で、考えられるのはヤマトコマチグモかカバキコマチグモだそうです。
さらに調べていくと、この中にはタマゴと母グモが入っていて、孵化してコドモが出てくると成長するために母グモの体液を吸って母は死んでいくというではありませんか!
ちょっと衝撃的でした。
そんなことを知ってから、どうしても中身が見たくなりました。
調べていると、巣が壊れたら補修してもとに戻すということでしたので、本当に申し訳ないのですが一部をめくってしまいました。(母が最後に自分の身をコドモたちに捧げることを考えると、母に余計な仕事を与えてしまうことにちょっと心を痛めましたが…)
ごめんなさい…おじゃまします…
調べた時にあった通り、中は2室に分かれていました。半分に卵塊、半分にそっと収まる母…(クモに感情移入してはいけないとは思いつつ胸が痛む…)
黄色い塊はよく見ると卵がいっぱいありました。
そして、さほど時間もたたないうちに母が出てきました。
ヤマトコマチグモかカバキコマチグモかの判別は難しいようです。これがどちらなのかはよくわかりませんでした。
母はさっそく補修を始めました。
糸があとから縮んで葉がくっつくのでしょうか、大きな隙間の間に普通に糸を張っている感じでした。
これは補修ですが、最初から作る時はいったいどうやって葉を折り曲げるのか見てみたくなりました。
このコマチグモ、なかなかの毒を持っているようです。
子どもの頃それも知らずに開けていましたが、何もなくてよかったです…
もし、お子さんが興味を持ってこの巣を広げるときは気を付けてあげてくださいね。
ちなみに、このように葉をまげて部屋を作っていますが、全てが巣ではなくて交接の部屋もあるようです。
そこにはオスとメスが入っているようですよ。