ヤドリギという植物も、なかなか興味深い。
地面には根を張らずに、一定の木に「宿る木」です。
これは大きなエノキに宿っていたヤドリギ。
まん丸でまるで酒屋さんにある杉玉のよう。
でもこの杉玉とは全く関係なく、自分で根を張って生きている植物です。
この木はサクラでしょうか…
落葉中に見たのでとてもかわいく見えました。
ヤドリギは秋に実が生り、それを食べる代表的な鳥がレンジャクです。
見たことあるのですが、画像を持っていないのでイラストで。
実を食べたレンジャクは果肉の中の種子と一緒に糞を出します。ヤドリギの実は果肉がねばっこくなっているため、それを食べたレンジャクの糞はねばーっとなるのです。
レンジャクは木の枝に止まって糞をするので、枝にその糞がねばーっと引っ付いてそこからヤドリギが生える…という仕組みです。
おもしろいですねー!
先日、「ヒノキバヤドリギ」を見ました。
これは、ツバキなどに宿っています。
小さなヤドリギです。
左の平たい葉はツバキです。その枝にヒノキバヤドリギが付いています。
ヒノキの葉に似ているため、この名が付いたそうです。
このヒノキバヤドリギもレンジャクが種子散布をするのか気になって調べたら、これは実がはじけて繁殖するそうなので同じ木に増えることが多いようです。
増えすぎると元の木が枯れてしまうこともあるので、椿油を採るための木となるとこのヒノキバヤドリギは大きな問題となり、駆除がたいへんなようです。
植物の繁殖戦略は多様性がすごすぎてとても興味深いです。
またおもしろい戦略を知ったらここに記録したいと思います。