地球のたまご①の続きです。
「地球のたまご」はOMソーラーさんの敷地です。とても豊かな自然にワクワクし、11月上旬と下旬の2回にわたってフィールド観察に行かせてもらいましので、少し長めですがお付き合いください。
中央にある大池にはこれから冬にかけてはカモ類などの水鳥が多く飛来するとのこと。敷地内にあるモデルハウスの3階ではその大池が観察できるという絶好のロケーション。


とても眺めがよく居心地も良かったので、ここで担当の方といっぱいお話ができ、とても素敵な時間を過ごすことができました。が、残念ながら2日ともあまり鳥は観察できませんでした…
ここで見られた鳥は、オオバン、カルガモ、オカヨシガモ、ダイサギ、カワセミでした。
その他、フィールド全体ではヒヨドリ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、トビ、そして浜名湖上空ではウやウミネコと思われる海鳥が見られました。
以下、見られた生き物たちの一部を次々と紹介します。
まず、11月上旬の回では、カニが多く見られました。

↑こちらはクロベンケイガニ。

↑そしてこれはアカテガニ
アカテガニは、木のうろに入ったり、穴に入ったりしており、穴もいっぱいありました。


次は虫たちです。



そして、イナゴかトノサマバッタか区別がつかなかった虫をお勉強


何度も見たこの虫は「ツチイナゴ」。トノサマバッタとの違いは、目の下にある涙跡のような模様、そして喉にある突起。
画像ではわかりませんが、ツチイナゴは遠くから飛び立つトノサマバッタとは違い、近くに行っても飛び立たない、素手で捕まえやすいという特徴があるようで、実際そうでした。
植物では、ヤブツルアズキというものを初めて知りました。小豆の原種ではないかと言われている野草で、小さいけれど豆は小豆そのものでした。


熟れていたら、鞘を採ろうとしただけではじけてしまいます。鞘をクルッとねじりながらはじき飛ばします。遠くに飛ばす知恵なのでしょう。少ない量ですが帰ってお赤飯を炊いてみました。美味しかったです!!
更地から育てた植物は約20年で生い茂り、多くの生き物たちが棲みつくようになった地球のたまごでは「どんぐりプロジェクト」という社員さんによるフィールド管理を定期的にやっているそうですが、最近課題も多いようです。
元々地元の植物ではあるものの、クズやダンチクなどは増えすぎて困っているとのこと…



生きものはそれぞれが育つペースも違えば戦略も違うので、うまい具合にバランスをとるのは本当に大変です…
それに加え、外来種の侵略はどの地域でも大きな問題になっています。こちらでも、目立つものではアカミミガメ、ウシガエル、アメリカザリガニ、クリハラリス(タイワンリス)などおなじみの外来種がいるそうです。
生態系のバランス、外来種問題は本当に深刻な問題となっています。たとえ、それらの問題がなかったとしても人が暮らす地域での生態系はどうしても継続的な手入れが不可欠です。それらを考え、管理をしながらこの環境でお仕事をしておられるOMソーラーさんの活動に感心しきりでした。
OMソーラーさんの地球のたまごは、この場所を「体験の機会の場」として提供することを都道府県知事等に申請し認定されています。多くの人たちに自然体験活動の場として活用してほしいとおっしゃっていました。
このような場所がある事を地元の人たちでも知らない人が多いのでは…
これを機に少しでも知っていただければ幸いです。