動物や自然に関する絵を描いています。 動物たちを間近で見てきた経験から、それぞれの動物の特徴や動きをとらえた絵や、それらに関した文章も書きます。   身近な自然を題材にしたブログもぜひご覧ください♪

「シラサギ」という種名の鳥はいません

私たちの身近にいる鳥の中で、白いサギのことをよく「シラサギ」といいますが、これは総称です。
ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギと、それぞれに種名があります。名前の通り、大きさが違うのですが、いつも並んでいるわけではありませんし、違いが他にもあるのでちょっとややこしいのです…
真っ白なので(アマサギは夏には羽に色が出ますが)、同じ種類の鳥かと何気なく見過ごしてしまいがちですが、またこれらはよく一緒にいるんですよ。

夏はみかけないこの風景。冬になると集団でいることが多いサギとカワウです。(夏でも繁殖の時だけはコロニーと呼ばれる集団営巣地で他のサギ類と一緒になります)
白いサギたちは、よく見ると大きさや嘴の色などが違うものがいるのでぜひ見てみてください。

秋、イヌタデが真っ赤に色づいてキレイです。
ここににいるシラサギたちの中で、大きさが違う1羽が分かると思います。

小さい方は「コサギ」大きい方は「ダイサギ」です。ダイサギには亜種があるのですが、そこはおいておきましょう。
コサギの嘴は黒、ダイサギの嘴は黄色です。しかし、これが夏になるとダイサギの嘴は黒になるのです。
嘴だけでなく、シーズンによっていろいろな変化がでるのがおもしろいところ。

コサギは繁殖期にだけ嘴と目の間にある羽が生えていないところがピンクになるのです!頭のうしろに2本の冠羽も出てきます。
コサギの特徴は何と言っても黄色い靴下。まるで、黄色い脚に黒のレギンスをはいているようですね。繁殖期にはその黄色い部分も赤みを帯びてくるのです。

では、チュウサギはといいますと…
今の季節はなかなか見ることができません。夏鳥だからです。しかも、チュウサギは川より田んぼが好き。
この夏に見たチュウサギも田んぼでした。

なので、冬に見る白いサギは小さかったらコサギ、大きかったらほぼダイサギと、すぐにわかります。
とはいえ、夏にはダイサギとチュウサギとコサギがいっしょにいることもあるのです。ダイサギとチュウサギの区別がまたややこしい(;^ω^)

そんな時はなんとなくの大きさ(ダイサギは90cmくらい、チュウサギは70cmくらい)や、なんとなくの嘴の長さ(相対的に長いのがダイサギ)、それでもわからなかったら嘴の付け根、口角です!

どうでしょう…
わかりますか?(時期が違うので嘴の色が違いますが、2種とも基本は夏は黒、冬は黄色です。)

ちなみに、アマサギは冬は羽が白くなり、嘴は黄色、脚は黒とこれまたチュウサギに似たようになるのですが、アマサギも基本夏にはあまり見られません。(そう思っていると見逃してしまうかもしれないのでそこは気を付けて…)

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